この時代の人物「金新芽長老」
韓国CTV放送(CATV・42ch)2003年5月19日放送
この時代の人物「金新芽長老」(1)金新芽長老をお迎えして…
司会者:一時代を熱心に生きて、歩んで来た、この時代における私たちの精神的リーダーの皆さんに尋ねるインタビュー番組「この時代の人物」のイ・ヒョンウンです。今日は、特別な人物をお呼びしております。私たちの社会には、いろいろな分野でそのリーダーシップを発揮し、また私たちに共同体の大切さを教えてくれている方々がたくさんいらっしゃいます。「らい病」という言葉がありますが、現在、「ハンセン病」と呼ぶことが社会的常識となっています。そのハンセン病を克服されて、実に麗しい生活共同体を形成し、また共同体の意味とは何なのかについて私たちに教えてくれている方がいらっしゃいます。金新芽長老を今日、この席にお迎えしております。
司会者:こんにちは。金新芽長老さんは、今年、年齢がちょうど80歳になられたということですが、80歳にしては、とてもご壮健でいらっしゃいます。お体に無理があるとか、そういうことはありませんか。
金新芽:年が年ですから、腰も痛いのですが、でも、元気に過ごしています。
司会者:この番組が始める前にも少しお話をお聞きしましたが、気がとてもはっきりとしていらっしゃいますね。言葉もはっきりと話されるし。今日、お聞きしたいことは、現在、活動なさっていることにはどんなことがあるのか教えていただけたらありがたいです。
金新芽:今、証し集を準備しています。次に、私がたくさんの教会を巡るということよりも、私の家で彼らに話をして、一緒に讃美をするような機会を与えられたらいいと思っておりますし、個人相談といった、そういう計画もしています。また日本にいる在日同胞の患友たちにも日本の人たちと同じように保証金を支給してもらえるように働きかけるというような仕事もしています。
司会者:今、話されたことは、日本でハンセン病快復者の在日同胞たちに保証金を、いわば日帝治下でそのような療養施設にいた同胞たちに対して、日本人と同じように保証金を受けることができるように活動をしていらっしゃるということでしょう。そのことについては、また後で長老さんに話を詳しくお聞きしたいと思います。とりあえず、今、長老さんが導いていらっしゃる共同体についてお話しいただけたらありがたいと思います。それから長老さんが今まで歩んで来て受けられた恵み、これからの人生の予定に対して、それから日本の大学でも話をされたり証しもされたりしているというので、それらをお聞きできればと思います。長老さんが歩んで来られた人生全体についてお聞きしたいと思うのですが、私がこの番組を準備しながら思ったことを言いますと、長老さんの人生は3つに区分できると思います。生まれてから22歳になられるまで、その時が1945年、解放の年が22歳でいらっしゃって、次に45年から77年まで、そして、77年から現在までになると思いますが、ハンセン病に罹ったことを知ったのは22歳の時ですか?
金新芽:いいえ、その前でしょう。
司会者:そうですか。では22歳までは個人的な人生を生きられたと言えますが、療養所に入ってから困難もあったと思いますが、療養所に入って他の人たちのために活動なさったということでしょう。その活動についてお聞きしたいのですが。
金新芽:肉体的な悩みを持ちながらも、神様のみ心は何であるかについて、ヨハネによる福音書の9章にあるみ言葉、「この病は誰の罪のせいなのか」という問いに対して、イエス様の答えが「誰の罪ではない。神様の深いみ心があってのことなのだよ」というそのみ言葉から、私の生は神様のみ心があるということを知り、深く考えました。外国の宣教師たちも来て、私たちに奉仕をしていましたが、私もできることがあるならば何か奉仕がしたいと思いました。病気を治すんだということもありましたが、宣教師たちがある使命感をもってここに来ているという姿を見た時、その当時、治療が原始的であったので多くの青少年たちが希望をもてなかったという現状を知っていましたから、私は彼らに希望を与えることができる人間になろう思いました。私が行なったことは讃美の練習とか、学校では子供たちに勉強を教えました。個人的に音楽を勉強していたわけではありませんが、教会では音楽を好み、そんな雰囲気で育ったため、讃美奉仕をするという仕事したのでした。
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[原典:韓国CTV放送、菊池義弘/訳]
この時代の人物「金新芽長老」
この時代の人物「金新芽長老」(1)金新芽長老をお迎えして…
この時代の人物「金新芽長老」(2)強い使命感と信仰と
この時代の人物「金新芽長老」(3)日本の学生との出会い