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SARS(重症急性呼吸器症候群)について


このページでは、SARSに関する一般的な情報と、海外ワークキャンプに関わる人や在外邦人に向けたSARS関連情報を提供しています。

SARSの一般医学的情報
SARSの「最近の地域内伝播」が疑われる地域
SARSの「海外旅行に関する勧告」
外務省による渡航情報(SARSに関する危険情報)
海外旅行傷害保険の補償
SARSに関わる最新情報の入手


SARS(Severe Acute Respiratory Syndrome)の一般医学的情報

潜伏期間 : 通常2〜7日
診断基準 : 1. 疑い例(Suspect Case)
以下の3点を満たす場合をいい、検疫を含む医療機関によって確認された時点で「疑い例」となる。
・ 38度以上の急な発熱
・ 咳・呼吸困難等の呼吸器症状
・ 発症前10日以内に伝播確認地域へ滞在したか、
  または感染者に濃厚な接触をしたもの

2.可能性例(Probable Case)
疑い例のうち、胸部レントゲン写真で肺浸潤影を認めたもの等をいう。
原因 :   新種のコロナウィルスの"SARSウィルス"を病原体とすることが確認された。(4/16 WHO)
感染ルート : 現時点で特定されてはいないが、飛沫か接触による感染が殆どで、空気感染の可能性は低いと考えられている。
接触者 : WHOによって定義されている、接触者(Contacts)の範囲
(WHO定義) SARSの「疑い例」あるいは「可能性例」の患者が症状を呈している間に、濃厚な接触をもった者とされ、濃厚な接触とは、「疑い例」あるいは「可能性例」のSARS患者の介護、 同居、または体液や気道分泌物に直接触れた場合をいう。
予防策等 : インフルエンザ同様、うがい・手洗い・マスク着用が有効であるとされる。

SARSの「最近の地域内伝播」が疑われる地域

(2003年5月31日現在、WHO発表による)
国名 地域 パターン
中国 北京市、広東省、内モンゴル自治区、山西省、天津市、 C
河北省、吉林省、 B
湖北省、江蘇省、陜西省 A
香港 香港 B
台湾 台湾 C
カナダ トロント B

A(軽度) : 他国・地域で感染した者(可能性例)が直接の個人的接触で次の人に感染(一次感染)したにとどまる場合
B(中度) : 一次感染以上の感染が見られるが、感染者(可能性例)との接触が認められている人々の間に限られる場合
C(重度) : 感染者(可能性例)との接触が認められていない人々の間で、感染が見られる場合

現在WHOが不要不急の渡航延期勧告を出している地域は、北京市、河北省、内モンゴル自治区、山西省、天津市、台湾。

SARSの「最近の地域内伝播が疑われる地域」に一時指定され、現在除外となった地域
ハノイ(ベトナム)
4月29日に除外
アメリカ合衆国、ロンドン(イギリス)
5月1日に除外
ウランバートル(モンゴル)
5月9日に除外
トロント(カナダ)
5月14日に除外、5月26日に再度指定
マニラ(フィリピン)
5月20日に除外
シンガポール
5月30日に除外

SARSの「海外旅行に関する勧告」

(2003年5月31日現在、WHO発表による)
国名 地域 「どうしても必要な旅行」
以外の渡航延期の
考慮が必要な地域
中国 北京市、河北省、内モンゴル自治区、
山西省、天津市
台湾 台湾

これらの地域の国際空港を単に乗り継ぎのために通過するだけの人には適用されない。
WHOはこれ以外の地域への旅行制限は勧奨しない。

外務省による渡航情報(SARSに関する危険情報)

SARSに関する危険情報についてのみ掲載しています。
他の要因により発出された危険情報は外務省「海外安全ホームページ」をご参照ください。

(2003年6月2日現在、外務省による)
国名 地域 渡航の是非を
検討して下さい
十分注意
して下さい
中国 北京市、河北省、内モンゴル自治区、
山西省、天津市
 
全土  
香港 香港  
マカオ マカオ  
台湾 台湾  
カナダ トロント  

「十分注意して下さい」について
当該国(地域)への渡航、滞在に当たって特別な注意が必要であることを示し、危険を避けて頂くよう、おすすめするものです。

「渡航の是非を検討して下さい」について
当該国(地域)への渡航に関し、渡航の是非を含めた検討を真剣に行って頂き、渡航される場合には、十分な安全措置を講じて頂くことをおすすめするものです。
不要不急の渡航(トランジットを除く)については延期することをおすすめします

SARSに関する危険情報が発出され、除外または引き下げとなった地域
ベトナム ハノイ:
2003年4月29日:「十分注意して下さい」の解除
モンゴル ウランバートル市:
2003年5月12日:「十分注意して下さい」の解除
カナダ トロント:
2003年5月15日:「十分注意して下さい」の解除
フィリピン:
2003年5月21日:「十分注意して下さい」の解除
中国 広東省、香港:
2003年5月25日:「十分注意して下さい」に引き下げ
カナダ トロント:
2003年5月27日:「十分注意して下さい」(新規)
シンガポール
2003年5月31日:「十分注意して下さい」の解除

海外旅行傷害保険の補償

SARS: 旅行期間終了後30日以内に医師の治療を開始した場合に補償の対象となる
一般の疾病: 旅行期間終了後72時間以内に医師の治療を開始した場合に補償の対象となる

従来の一般的な海外旅行傷害保険では、旅行期間終了後72時間を経過した後に医師の治療を開始した疾病については保険金支払いの対象外となっている。
2003年4月以降、各損保会社ではSARSの潜伏期間を考慮し、政府により感染症法上の新感染症として取り扱うこととされたことも踏まえ、旅行期間中に感染し、帰国後発病したSARSについては、旅行期間終了後30日以内に医師の治療を開始した場合に、保険金支払いの対象となった。
また、割増保険料なしで海外旅行傷害保険の全契約(既に契約中の契約を含む)に自動的に適用している。

SARSを補償の対象としている主な損保会社
あいおい損保、朝日火災、アメリカンホーム保険会社、AIU保険会社、エース損保、共栄火災、ジェイアイ傷害保険、セゾン自動車火災、損保ジャパン、東京海上、日動火災、日新火災、ニッセイ同和損保、日本興亜損保、富士火災、三井住友海上
上記保険会社は確認済み(モグネット調べ)、他の保険会社については直接お問い合わせください。

医療費について
SARS可能性例に該当した場合、都道府県知事はSARSのまん延を防止するという観点から、可能性例の患者に対して入院勧告を出すことができる。入院勧告を出された場合は、入院費は全額公費負担となり、患者負担はない。

SARSに関わる最新情報の入手

SARSに関わる最新情報については、以下のホームページをご参照下さい。
感染症情報センター WHO発表の邦訳など
在中華人民共和国日本大使館 中国衛生部発表の邦訳など
厚生労働省  
厚生労働省検疫所 海外渡航者のための感染症情報
外務省 渡航関連情報 など
WHO (英文)

[2003年6月3日更新]

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