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小泉首相、熊本地裁判決の控訴断念を決断

2001.5.23 18時過ぎ、首相が控訴断念を発表[写真:日本テレビ]

5月23日18時過ぎ、小泉首相はハンセン病国家賠償訴訟の熊本地裁判決について、控訴断念を表明した。
小泉首相のコメント:「今回の判決を重く受け止め、極めて異例の判断ですが、政府声明を出して控訴を行わないことに決定しました。ハンセン病問題の早期かつ全面的な解決を図りたいと思いました。」

18:20、原告や弁護団が集まる霞ヶ関の弁護士会館で、弁護団の電話に「首相が控訴断念」の一報が入ると、原告らは手をとり合い、喜びに涙する姿もあった。全国原告団協議会会長代理の谺(こだま)雄二さん(69)は「本当に胸が痛いです。みなさんのおかげです。ありがとう。」と涙をこらえながら語った。

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2001.5.23 18:20、霞ヶ関の弁護士会館で、政府の控訴断念の一報が入ると、原告や弁護団からは大きな拍手と共に歓声がわいた。
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発表直後、会場内では「勝ったよ」「やったよ」と喜び合った。
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発表を聞き、熱くなった目頭を押さえる。
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発表を聞きつけた知人からの電話に、涙をこらえながら応える。

インタビュー[山下道輔氏](71)

国が控訴を断念したということで、過去の行政の良くない部分を認識してくれたこと、これから国を背負っていく政治家が間違いは間違いとして受け止めることができたということに、これからの望みが持てる。将来に向けて明るい光を放った感じだ。それを裏切らない首相であり続けてほしい。
(控訴断念は)いい流れだね。時代のひとつの流れが、新しい人材によって、新しい日本の道を、今切り開いているような感じがする。 (2001.5.23 20:00)

寄稿

ハンセン病国賠訴訟の熊本地裁判決に対して小泉首相が控訴を断念することを決めました。英断だと思います。
原告ら元患者たちの人間回復の思いが、今回、司法および行政のレベルで結実したことになります。言葉にならない嬉しさを感じるとともに、元患者の皆さんに今までお疲れ様でしたとお伝えしたいです。
ただ、元患者らハンセン病者を隔離して苦しめてきた政府や医療者の行為を許したのは国民ひとりひとりです。原告が闘い勝ち取ったこの判決を真摯に受け止め、ともに生きていくことを国民ひとりひとりが実践していかなければならないと思います。
[青山哲也]

[2001年5月23日、茂木亮]

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