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韓国における定着村事業の歩み

韓国癩事業に対する楽観的評価
ブロック氏は自分自身の経験から見て、韓国の癩病退治に関してはとても楽観的な考えを抱いていると語り、新年から小鹿島の患者たちに対する一斉検診を実施した。ブロック氏は約3ヵ月の間、チャンアン里、シンセン里、チュンアン里など3部落の患者たちに対する検診をし終えた後、患者治療に矛盾した幾つかの事実を保健社会部当局に建議したが、その内容は当時の関係機関を驚かせた。

(1) 医師が不足しているために、医学的で適切な治療があれば充分に治せる潰瘍を医師でない患者が勝手に執刀し、多くの不具者を作っている。
(2) DDSの不足から短い日時で治療したため、全快できる患者までもが最高13年から18年間も収容されている。
(3) 患者が隔離されなければならない病院に患者でない一般人が一緒に収容されている、等。

これに対して保健社会部は、医師が不足しているのは、小鹿島が急に病院体制に変わったためであり、またこれによって各村が病院へ吸収されたため患者と住民が一緒にいる事となり、患者が患者を手術する事は、医師の指示の下に助手として働く事であると解明した。
小鹿島に赴任してから何ヵ月もたってなく、また韓国の実情をよくわかっていないブロック氏が、このような建議をした事は理解する事ができないが、しかし医師不足で患者治療に混線を重ねたのは事実であった。

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[原典:「福祉」(大韓癩管理協会発行、1974年11月から1976年12月まで連載)、日本語原典:「灯の村」菊池義弘/訳・編]
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