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ハンセン病

どんな病気?

抗酸菌の1種で、結核菌に類似した桿状の菌“らい菌”感染がもとになって発症します。
感染と発病には、大きな隔たりがあることが判っています。
個体差と環境因子が、発病を左右すると考えられます。
地域、時代によって、有病率が大きく異なります。
(現在の日本で、新たな感染・発症は、ほとんどありえません)
発病後の症状も、個体の菌に対する免疫能によって、大きく異なります。

らい菌の特徴

桿状菌(1-8×0.3µm) 約1〜8/1000mm
抗酸菌の1種(結核菌も抗酸菌)
世代時間(増殖する時間)が極めて長い(12〜13日)
比較的低温で発育する(約27〜30°C)
末梢の神経組織で増殖しやすい 
毒素を持たない(毒素を持たない菌の感染・発症は、個体と環境の様々な因子に左右されます)

臨床症状

  1. 基本的には末梢神経が侵される疾患です。菌は低温を好むため、多くの場合初期症状は、皮膚や眼など、比較的低体温で神経組織の豊富な部位に見られます。
  2. 適切な治療がなされないと、知覚・運動神経障害を来しやすく、顔面、四肢等の変形や、眼等様々な組織に障害を来しうる疾患です。
  3. 個体の菌に対する細胞性免疫能によって、極めて多彩な症状を示します。菌自体に毒性はなく、多様な障害は、個体の菌に対する免疫反応の結果を示します。
  4. 障害の軽重と個体の持つ菌の量には単純な相関関係がありません。
  5. 治療に伴って、しばしばらい反応が出現します。ハンセン病に伴う障害の多くが、治療開始の遅れとらい反応に由来するため、らい反応に留意した治療が必要です。
  6. 早期治療によって、今日では何ら障害無く治せる疾患となりました。障害を残さないためには、早期に適切な治療を受けることが大原則です。

[並里まさ子(国立療養所栗生楽泉園副園長) 2002年11月10日]

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