本年4月にらい予防法が廃止されました。私たちの「らい」への関わりのきっかけ を作った鶴見俊輔さんはそれを”岩が動いた”と感動を込めて語りました。私達フレ ンズ国際労働キャンプ関西委員会は、1963年の、らい快復者のための家「交流の家」 を奈良の大倭の地に建設を始めて以来、療養所での労働キャンプや、交流の家での囲 碁将棋大会、韓国のらい快復者定着村キャンプ等を通して、「らい」問題に関わって きました。この際、今までの私達の活動の総決算の意味を込めて、今まで関わった人 達や新しく関わろうとする人達に、総力を挙げて呼びかけ、フォーラムを実施したい と思います。
このフォーラムは、「らい」と私たちを結びつけた鶴見俊輔さん、交流の家建設に 参加された筑紫哲也さん、交流の家で「らい」と出会い、聞き書き集「隔離」を書い た徳永進さん、そして療養所の語り部達を中心に、当日の参加者と共に作っていきた いと考えます。
テーマは、排除から共生への架け橋。
私たちの活動は、らいの差別に対する闘いでした。その差別を象徴する法律が廃止 された今、私たちは世代を越えて、もう一度らい予防法は何だったのか、どうして廃 止に90年もの年月が必要だったのか、同じことを繰り返さないために私たちはどう すべきなのかを考えたいと思います。
ぜひ、皆さんご参加下さい。
[1996年10月20日、フレンズ国際労働キャンプ関西委員会委員長・青山哲也]
テーマ | 「排除から共生への架け橋」 |
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日時 | 1996年11月30日(土) 10:00開場 5:00閉会 5:30懇親会 |
内容 |
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場所 | 難波別院「御堂会館」(南御堂)大ホール、展示室 大阪市中央区久太郎町4-1-11 Tel: 06-251-5820 |
交通 | 地下鉄 御堂筋線「本町」D階段8号出口より南へ200m |
入場料 | 2,000円 |
進行 | 10:30ビデオ上映 12:00休憩 1:00主催者挨拶 1:10講演 2:55パネルディスカッション 4:25音のある座談会 *資料展示・療養所生活者の作品展示は10:00から4:30まで展示室 |
主催 | フレンズ国際労働キャンプ関西委員会 |
阪大、夢織り猫の会(四日市)、京都、東京の各地でらいについての学習会を実 施しています。各地の責任者に連絡の上、積極的な参加をお願いします。
*大阪大 毎週金曜日 檜山武史
*四日市 毎週火曜日 柳川義雄
*京 都 これから 神田寛
*東 京 日時不定)進行中 高崎真介
第1回*森元美代治氏の講演を聴く(喜望園)
隔週土曜日に夜7:00より交流の家にて実行委員会を開いています。
皆さんの参加をお待ちしています。展示物の準備や療養所訪問等、準備がたくさん 有ります。チケットの販売や友人への働きかけ等もお手伝いをお願いします。
次回予定 10月26日(土)午後7時
次々回予定 11月9日(土)午後7時
らい病(ハンセン病)に罹った人達を強制収容させるための法律(らい予防法)が、その制定より90年を経てやっと本年4月1日をもって廃止された。
これを機に、何故、伝染力の殆ど無い病に罹った者を隔離する法律が制定されてしまったのか、そして、何故、その法律が90年の長きにわたって廃止されなかったのかを考えたい。
また、その法と、法を支えた日本社会によって排除された人達の、生の証言を聴くことで、私達が何をやってきたのか、これから何ができるのかを明らかにしていきたい。
以上のことを、1963年以降、ライ快復者の社会復帰セミナーセンター「交流の家」を、奈良市の大倭紫陽花邑に誕生させ、その後もライと関わりを持ち続けたFIWC関西委員会のメンバー達と、彼らと個人的な関係を持ったライ療養所の療養者達と、新しくこのフォーラムに参加してくる人達とで共に語り合い考えていきたい。そんな空間の提供を私達はこのフォーラムで目指したい。
[1996年、柳川義雄(フレンズ国際労働キャンプ関西委員会)]