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原告インタビュー「とどけ原告の声」

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21日、東京地裁分の原告となった多磨全生園入園者自治会長の平沢保治さん(74)
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支援者との話しに笑顔で答える森元美代治さん
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声高く控訴断念を訴える全国原告団協議会会長・曽我野一美さん(73)
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原告と支援者が控訴断念を求め、合唱する
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座り込みの行動を一面トップで飾る新聞を食い入るように見る原告ら。
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川田龍平さんも応援に駆けつけ、控訴断念を訴えた。

5月21日、厚生労働省前や首相官邸前に、原告や弁護団、支援者ら500人余りが集まり、政府の控訴断念を訴えた。その模様と、原告となっているハンセン病快復者のインタビューをお伝えします。

インタビュー[森元美代治氏]

熊本の判決は予想を超えた、誰も想像しないものでした。
杉山裁判長の声は天の声ではないかと思ったくらい。本当に全面勝訴と言ってもいい、それほどの判決だったんです。
行政と立法の過ちをこんなにはっきりと認めた判決は、弁護団の人も記憶にない、かつてないものだと言っていました。厚生行政の過ちに関してはたった一行、たったひとことで結論づけていて、つまりこれは「全く話にならない」と言っているようなもの!
最初から言っていますけれど、この裁判は金額の問題ではない。もともと損害賠償と言うよりも人権侵害に対する共通被害としての慰謝料なんです。患者一人一人の損害賠償をちゃんと考えたら、とてもとてもこんな金額じゃないですよ。我々は、涙をのんでこういう形にしているんです。
最初にこの裁判を始めた時は、患者の中でも「原告になったやつは1億円もらいたいからやっているんだ、その金で社会復帰しようとしているんだ」なんて言われてました。今は、そうじゃないんだ、ってみんなわかっています。
この判決で療養所内の雰囲気はいっぺんに、まるっきり変わりましたよね。
それで、「よし俺たちもやろう!と言うことで、昨日、今日といっぺんに原告が増えて、今では約2人に1人が原告になったのは、この判決がいかに素晴らしいものか、勇気を与えられたか、と言うことです。今まで言いたくても言えなかったんだから。
本当のこと言うと、こんなに皆さんが支援してくれて、マスコミも世論も我々のことを知って応援してくれて、それだけでも良いと思っていたんです。
もし負けても後悔はしません。
この運動の中で,たくさんの支援してくれる人たちとの人間としてのつながり、友情、そういったかけがえのないものを我々は得たんです。1953年の運動の時は、誰にも知られず、注目もされず、患者だけ丸裸で闘っていたんですから。
そこへ今回の判決だもんだから、今は毎日毎日うれしくてしょうがないんです。失われた青春を取り戻そうと、70・80のじいちゃんばあちゃんもはりきってますよ。
できることなら、納骨堂に眠る23,000人たちにも、この気分を少しでも味あわせてあげたかったなあ。
それほど素晴らしい判決だからこそ、我々はこの判決を確定させ、控訴しない事を本当に望んでいるんです。(2001.5.21 17:00)

インタビュー[山下道輔氏](71)

(判決後の運動をみて)こういうことは今からも続いていくと思うんだよね。
九州からも岡山からも、支援の人もいっぱい来てくれてるんだけど、一過性のものじゃなく、これからも、もっともっと全国的な規模で運動をやって行かなくちゃいけないんだと思う。
この前の判決で、僕らはこれまで苦汁を飲まされてきたいろんな事が一気に晴れたような気がしたけど、今またこんな状況になって、ああ政府はまた新たなつまずきを作るのかと。
だからこそ、国の様々なところから、いろんな人が声をあげていくような状況を作っていかなきゃいけない。
報道関係の人たちにお願いしたいのは、国民の皆さんにもっと知らせて欲しいということ。より深く知れば知るほど、おかしいって事がわかると思うから。(2001.5.21 17:15)

インタビュー[宇佐美治氏](長島愛生園 原告団長・74)

熊本の判決は、画期的なものだった。
今、こういうことになって、最後までみんなと一緒に頑張っていく気持ちを新たにしました。
今日は、ありがとう!(2001.5.21 21:00)

インタビュー[国本衛氏]

控訴するなら日本の未来はない!(2001.5.21 21:00)

インタビュー[迎里竹志氏](全療協書記)

先ほどの首相との面会の報告を、首を長くして待っている。朗報をもたらすといいが、ワクワクするやらドキドキするやら不安な感じ。
国が控訴すれば、我々には又同じ時間が回ってくる。それは裏切りだと思う。
甥や姪は、私に会って初めてハンセン病のことを知った。彼らが後遺症のある私の手・足を見ても、昔のように怖いという印象はないようで、(療養所は)障害者の集まりという気がしているようだ。
控訴することになれば、その様な若い子供達の純粋な気持ちに、暗い陰を落としていくんじゃないかなと思う。(2001.5.23 17:30)

[2001年5月21日、茂木亮、笠眉彦]

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